Amazon.co.jp: 侠客 上 (角川文庫) 電子書籍: 池波 正太郎: Kindleストア
夕立に煙る路上で六人の刺客に襲われた塚本伊織は、息子の伊太郎(のちの幡随院長兵衛)に「からつ」と言い残して死んだ。流浪の末に奉公先を得た二十歳の伊太郎は、父の死の謎を解いて敵を討つため、三千石の大身旗本、水野百助の援助で元唐津藩士だった茂平次を彦根に探し出す。そしてすべてを知ることになるが……。江戸一の〈人いれ宿〉を営む山脇宗右衛門の元に身を寄せる伊太郎。だが、その背後に刺客が迫る。
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女を凌辱加虐、諫める家臣は手打ちに暗殺。悪逆無道の唐津の城主、寺沢兵庫頭を急襲し、父の仇討ちを果たした塚本伊太郎は、〈人いれ宿〉の頭領となり、幡随院長兵衛と改名、〈町奴〉として江戸町民の信望を得る。一方、親友の水野百助は十郎左衛門と改め、〈旗本奴〉を率いてゆく。だが、しだいに〈町奴〉と〈旗本奴〉の対立が激化し、立場を分かつ二人の意に反した戦いが迫る。幡随院長兵衛の波瀾の生涯を描く時代長編。
極悪非道の大名である寺沢兵庫頭と、その家臣の息子塚本伊太郎(幡随院長兵衛)の争いを描く。旗本が荒々しかった江戸時代初期を舞台にした作品で、日本の侠客の元祖とよばれる「幡随院長兵衛」が主人公。
伊太郎が苦難の末、寺沢兵庫頭を討ち果たしてクライマックスかと思いきや、その後も延々と続き、序盤に恩義を受けた水野百助との争いがラストに控える。その割に最後はあっけなかった。
粗筋が知られているはずという前提の元書かれた作品なのかもしれないが、最初の方で、水野が宿敵になるとネタバレしているのはいかがなものか。なくても良い情報だと思った。